SMILE PEOPLE

御菓子処 音羽堂

古き良きものを受け継ぎ、想いをカタチに

北陸を拠点に全国に笑顔を届けている生産者や職人の方の想いやこだわりに迫る「SMILE PEOPLE」。

今回お話を伺ったのは、石川県加賀市にある「御菓子処 音羽堂」の3代目店主・東出芳敬さん。

音羽堂は、山代温泉近くにあり、今年で創業70周年を迎えました。

厳選した材料を最良の味に引き立てて、ひとつひとつ丁寧に作り、お客様にお届けすることをモットーに、地元の方にも愛されるお菓子作りを目指している、加賀の小さな和菓子店です。

創業当初は、近くの温泉旅館のお部屋のお茶請け菓子を作っていましたが、今では東京などの百貨店でも並ぶようになり、少しずつ知られるようになってきました。

今回東出さんには、看板商品である加賀紫雲石をメインに、変化する時代の中で愛される和菓子作りへの想いについて語って頂きました。

献上されたお菓子

「加賀紫雲石」といえば、特選丹波大納言小豆をしっとりやわらかな寒天で包んだ和菓子です。

寒天の外側はカリッと、中はぎっしりの大粒の小豆が柔らかい寒天と絶妙にマッチした上品な味わいが特徴です。

シンプルながらに、透明でキレイな形。

見た目の上品さも魅力のひとつです。


取材にお邪魔したときも、ひとつひとつ丁寧に製造されていました。

「加賀紫雲石」について教えてください。

加賀紫雲石は、1日で完成できるお菓子ではありません。

仕込みから完成までに3日ほどかかります。

糖度を何度も測り、砂糖と数種類の寒天を煮詰めて、型に流して、ゆっくり固める。そして、丁寧に型から外して、粉砂糖をまぶして完成。

きれいにコーティングができたら、またゆっくりと乾かす。

この工程が紫雲石の形を決める大事なポイントです。

昔は、型から一つずつ押し出して作っていました。しかし、角が欠けたり、底がいびつだったりと、「加賀紫雲石」の特徴である、きれいな形になかなかならず、量産できずに苦戦していました。

今は、少し製法や時間、配合を変え、「宝石のような紫雲石」をたくさん作れるようになりました。

天皇が皇太子殿下のときに献上したと伺いました。

平成4年に開催された国民文化祭において、皇太子殿下(今の天皇陛下)がご宿泊された旅館にて「加賀紫雲石」を献上し、お買い上げいただいた経歴があります。
それがきっかけで、ご贈答やご進物などの様々なシーンでご利用いただくことが多くなりました。

宝石のような美しい和菓子

「加賀紫雲石」の誕生について教えてください。

先代の2代目当主が京都へ修行へ行った際に西雲院というお寺にある「紫雲石」という石を見て “なんてキレイな小豆色に輝く石なんだろう”と思い、その「紫雲石」をイメージしたお菓子を作りたい、と思っていたそうです。そして、地元・石川に帰ってきてから「小豆を入れた光るようなお菓子」を試行錯誤して完成させました。
それが「加賀紫雲石」です。

「加賀紫雲石」のこだわりはなんですか?

誕生した当初の紫雲石は、砂糖をもっと使用していて甘すぎ、食感ももっと固いものでした。

自分の代になってから、少しずつ砂糖の量を減らしたり、寒天を数種類にしたりするなど、甘すぎず、柔らかい食感を目指し、時代と共に変化していきました。

時代に合わせて、あっさりと食べやすく、「もうひとつ食べたくなる味」を追求し、大切に作っています。

さらに、夏と冬で小豆の炊き具合、温度や湿度によっても寒天の効き具合が異なるので、季節によっても寒天の配合や硬さ、甘さを変えています。

秋限定の商品が発売中ですね。

11月末までの限定で、「秋夜の月」を販売しております。

透明感のある秋の夜空に光り輝く月をイメージしました。丹波産大納言小豆と栗豆かのこ豆を一緒に浮かべることにより、加賀紫雲石とは少し違った風味と食感に仕上がりました。

まるで、きらめいた月が浮かんでいるように見えます。

NOTOteMAでは、「加賀紫雲石と秋夜の月」を販売しております。

加賀紫雲石とのセットは、NOTOteMAだけの限定商品です。

これからについて

音羽堂は、石川の方にもまだまだ知られていないので、県内外の多くの方にもっと知って頂き、多くの方に召し上がっていただきたいです。

代々受け継いだ和菓子にこだわりをもって丁寧に作り続ける、優しい笑顔の店主と、常に笑顔で明るい奥様が印象的な「音羽堂」。

店主よりも長く務めているベテランスタッフを筆頭に明るいスタッフが、お客様を喜ばせたい。笑顔にしたい一心で頑張っている姿と、快く対応してくださる姿がとても印象的でした。

NOTOteMAでは「加賀紫雲石」は、全国からお問い合わせが多く、リピーターも大変多い人気商品です。

シンプルですが、心を込めて丁寧に作られているからこそのこだわりが詰まっています。

見た目の美しさと上品さ、そして優しさの想いがカタチとなった「加賀紫雲石」。

一度食べたら忘れられない、魅了される味で、もうひとつ食べたくなるお菓子です。
ぜひ一度ご賞味ください。

御菓子処 音羽堂

今年創業70周年を迎えた山代温泉近くにある和菓子店。古き良きものを受け継ぎ、厳選した材料で上品な和菓子をひとつひとつ丁寧に作ってます。

NOTOteMAで、「加賀紫雲石」を全国に販売中。

「加賀紫雲石と秋夜の月」は、NOTOteMA限定商品。(11月末までの期間限定)

購入はこちら

(取材/株式会社Asian Bridge、撮影/トナミユキコ)

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