SMILE PEOPLE

ママのチーズケーキ

“家族への愛情”が生み出した、極上のとろける食感スイーツを大切な人へ

北陸を拠点に全国に笑顔を届けている生産者や職人の方の想いやこだわりに迫る「SMILE PEOPLE」。

今回お話を伺ったのは、富山県南砺市でチーズケーキとガトーショコラ専門店「ママのチーズケーキ」を運営している、株式会社VentureBlossomの代表取締役の小泉咲吾さんと、チーフパティシエの琴美さんです。

「ママのチーズケーキ」は、『毎日の終わりに、ほっと一息つく一瞬を。』をコンセプトに、毎日頑張るママや女性が日々の疲れを癒せるように、仕事終わりにほっと一息ついて自分へのご褒美として食べて欲しいという想いで、丁寧に焼き上げています。

2021年からネット販売中心で製造販売を行い、その後、SNSやTVでも取り上げられ話題となっています。2022年1月に富山県南砺市にオープンした店舗にお邪魔をし、商品への想いについてお話を伺いました。

“家族への想い”から生まれたチーズケーキ

「ママのチーズケーキ」の始まりについて教えてください。

チーフパティシエの琴美さんは、幼い時から、シングルマザーで朝から晩まで忙しく働く母親と、料理を作ってくれた祖母を見て育ち、家族のために何かしたいと思い、母と祖母が好きだったチーズケーキを当時中学2年生のときに作りました。

料理上手だった祖母はチーズケーキが好きで、よく近所のお菓子屋さんでチーズケーキを購入していました。「これなら私でも作れるかも」と思い、祖母を喜ばせたい気持ちで、本屋さんでレシピを見たりして、チーズケーキを作りました。忙しく働くシングルマザーのママと、ママのママ(祖母)を喜ばせたい。そんな想いでこのチーズケーキは誕生しました。

それが、「ママのチーズケーキ」の始まりです。

※琴美さん本人にも少しお話を伺いました。

初めてチーズケーキを食べてもらった時のおばあちゃんとお母さんの反応を覚えていらっしゃいますか?

「おいしい」と言ってくれました。でも、「おいしいけど…」みたいな反応で。

ガトーショコラは、チョコ好きの姉のために作りましたが、最初に、当時高校生だった姉が食べた感想は「ボソボソしてる。。」でした。

みんな、「おいしい」だけでいいのに、「お店の方が美味しい」とか、「ここをこうしたら。」など素直な感想を言われました。悔しくて、負けず嫌いな性格だったので「次こそは!」とそれから何度も作るようになり、気付けば、約10年も作り続けています。

オープンすることになってから、ご家族に食べてもらいましたか。

お店で販売するケーキが完成してから、母と祖母に食べてもらいました。その時に「こんなに美味しいものを作れるようになったんだね。」と言ってもらえて嬉しかったのを覚えています。

今でも時々ですが季節限定のチーズケーキを考えるときに、試作の段階で味見をしてもらって意見をもらいながら作っていくことがあります。その時の祖母は、相変わらずの正直な感想をくれますね。

“家族への想い”が生み出した新たなエピソード

商品名の影響で、母の日用の需要も多かったと伺っています。

そうですね。「ママのチーズケーキ」というネーミングのため、母の日用の需要がとても大きかったですね。

最近では、出産を終えたママにお疲れ様の気持ちを込めてパパがプレゼントをするケースもありました。作っている自分たちが考えてもなかったシーンだったので、ほっこりとした気持ちになりました。嬉しい発見でした。もっと増えたらいいですね。

2022年1月に南砺市で実店舗を構え、本格始動

ネット販売中心から富山県南砺市で実店舗をオープンされたのはなぜですか?

以前は、シェアキッチンを利用していたため、時間の制限や製造数の限界がありました。期間限定販売やPRを行った結果、製造数を上回る注文数が入るようになり、きちんとした製造拠点を探すことになりました。そんな時に、僕の地元である南砺市に帰ってきて、駅周辺を歩いていたところ、ちょうどいい空き物件を見つけて、オープンする4か月前に、この場所に決めました。

ネット販売から店舗販売を始めたことで、変化はありましたか?

大きな違いとしては、買ってくださったお客様の顔が見えたということ。僕としては、一番嬉しかったですね。

次に、店舗を構えたことによって幅広い方に購入をしていただけるようになりました。

ネット販売限定だとどうしてもインターネットが使える方限定となっていましたが、お店では60代、70代のインターネットを使うことを諦めていた世代、子育てをもう終わられた世代の方が買いにいらっしゃるので、そんな方たちにも商品を届けることができました。

基本的に、テイクアウト専門店のため土日と月曜のみオープンをしています。営業日以外の他の曜日は仕込みをしています。

地元の方でリピーターの方もいらっしゃいますので、嬉しいです。

ネット販売では、富山はもちろんですが、北海道から沖縄まで幅広い地域の方や年代の方がお買い上げくださいます。Instagramなどのフォロワーは女性が多いですが、イベント出店のときなど、会社帰りの男性がご自宅の手土産用に購入される方も多いですよ。
チーズケーキは男性の方も好きな方が多いので、男女関係なく、購入いただいています。

約10年作り続けているチーズケーキのこだわり

看板商品の「ママのチーズケーキ」の特徴など教えてください。

とろけるような食感を一番大事にしています。

チーズケーキの下に米粉クッキーと落花生のクッキー生地が敷いてあるので、異なる食感もお楽しみいただけます。また、砂糖などの材料も国産を使用するなど厳選しています。クリームチーズは、北海道産で酸味が少なく、甘みを感じられるものを選びました。純粋に自分たちが美味しいと感じた材料を使っています。何度も試作や試食を行い、中学生の当時作っていたものから改良に改良を重ね、進化しています。

ママとお子さんが一緒に安心して食べれるように、優しい甘さを意識して作っています。

ガトーショコラは、チーフパティシエの琴美さんが、チョコレート好きだった当時高校生のお姉ちゃんのために作った商品です。

2種類のチョコレートを配合しているので、チョコレート好きが好む味ですね。そこに、カフェインレスコーヒーが加わり、しっとり食感のほんのりビターな濃厚ガトーショコラとなっています。甘いものが苦手な男性の方にも食べて頂けます。

今回、バレンタインセットとして販売する、「チョコレートチーズケーキ」はどんな商品ですか。

「チョコレートチーズケーキ」は、上がチョコレートとチーズケーキを混ぜ合わせたもので、下がチーズケーキの2層構造になっています。食感がそれぞれ異なるので楽しんでいただけます。

この商品のチョコレート部分にはMAAHA(マーハ)チョコレートを使用しています。MAAHA(マーハ)チョコレートとは、ガーナのカカオ農家が抱える社会問題を支援すべく、日本人女性が立ち上げた、ガーナのカカオにこだわるチョコレートブランドです。

カカオ豆の香りが非常に高く、カカオが好きな方におすすめです。少しビターですが、チョコレートチーズケーキとチーズケーキの2層部分を一緒に食べて頂くと苦みと甘みが中和されるので、そこを楽しんでいただきたいです。



人気の「チョコレートチーズケーキ」と「ママのガトーショコラ」(写真はカットしたもの)

グルテンフリーの商品が多いようですが、意識されたのでしょうか。

元々、「ママのチーズケーキ」のチーズケーキの部分も、ガトーショコラにも小麦粉は未使用でした。

唯一、チーズケーキの下のクッキー部分のみ小麦粉を使っていたのですが、製造・販売をしている中で、健康志向の方が増えたり、アレルギーのお子さんを持ったお客様などから「グルテンフリー」のお菓子を求められることが増え、チーズケーキのクッキー部分も米粉に変更しました。

チーズケーキとクッキー部分の食感の違いを大事にしていたのですが、米粉にしても、とろけるチーズケーキとサクサククッキーの食感の違いは感じられます。さらに、アーモンドから落花生に変更し、より香ばしくなりました。

「ママのための」というチーズケーキなので、ママがお子さんと一緒に食べられる、ってことを我々は想定しています。なので、小さいお子さんにも安心して一緒に食べられる材料選びを大事にしています。さらに、お母さんはお子さんに対して愛情を込めているので、健康への関心が非常に高い。チーズケーキを改良していく中で再認識したので、グルテンフリーの素材で、健康志向のやさしいチーズケーキということを意識して作っています。

※おすすめの解凍方法、食べ方は、「NOTOteMAコラム」内をチェック!

ひとり親家庭の支援やシングルマザーの雇用創出を目標

チーフパティシエの琴美さんが作ったチーズケーキを初めて食べたときは、あまりの美味しさに感動をしました。

元々、琴美さんは、ひとり親のための支援をしたいという想いがあったので、僕はこのチーズケーキでのサポートを決意し、「ママのチーズケーキ」を立ち上げました。「ママのチーズケーキ」として、ひとり親家庭の支援やシングルマザーの雇用創出を目標に掲げ、その方々が独立できるような環境を整えることができたら、「ママのチーズケーキ」の成功だと考えています。

今後の展開について教えてください。

「ママのチーズケーキ」としては、全国展開をしていきたいです。直近であれば、5月に東京で期間限定ショップのオープンが決まっていますが、関東に限らず、全国を回ろうと思っています。

あとは、1年以内にママのチーズケーキの工場拡大。5年以内に大きい牧場で、工場と旅館とサウナを作って、新たな観光地にしたいです。富山県は僕の地元ですし、富山への観光客はアウトドアが好きな方が多く、立山があって自然が多くて海もある。富山は最高の立地なので最大限に生かしたチーズケーキ工場を作ることが目標です。

半年前に、チーフパティシエの琴美さんもママになりました。いずれ、「ママのチーズケーキ」を自身のお子さんが食べる機会がやってくる。

「夢は広がる。楽しいですね。」と優しい笑顔で小泉さんは話してくださりました。

将来のビジョンをしっかりと見据えている小泉咲吾さん。ご自身の名前の通り、商品と一緒に試行錯誤を重ね進化し続ける株式会社VentureBlossomから目が離せません。近い将来、全国展開をする日が訪れるかもしれません。

今後も「ママのチーズケーキ」の進化が楽しみです。

ママのチーズケーキ

「ほっと一息つく、ひとときを。」をコンセプトに富山県南砺市に2022年1月にオープン。とろける食感が特徴のチーズケーキは、SNS中心に話題。 NOTOteMAでは、人気のチョコレートチーズケーキを組み合わせた≪NOTOteMA限定セット≫を数量限定で販売中。

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(取材/株式会社Asian Bridge、撮影/トナミユキコ)

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